調湿作用


「針葉樹」と「広葉樹」ヘ
針葉樹と広葉樹
木目ヘ
木目
辺材と心材ヘ
辺材と心材
調湿作用ヘ
調湿作用

木裏と木表へ
木裏と木表
木は水を通すか?へ
木は水を通すか?


辺材部に多く含まれる水が自由水、心材部に多く含まれる水が結合水です。自由水は、早く抜けますが、結合水は細胞に獲り込まれている水なので抜けるまでに時間がかかります。
辺材部に多く含まれる水が自由水、心材部に多く含まれる水が結合水です。自由水は、早く抜けますが、結合水は細胞に獲り込まれている水なので抜けるまでに時間がかかります。

「木材は呼吸している」と言われます。 

そのことからか「調湿」=「呼吸」の解釈がなされているようです。

 

「木」は呼吸している訳ではありません。なぜなら木材の細胞は既に死んだ細胞だからです。

 

では、どの様な仕組みで調湿がなされるのでしょうか?

 

樹木に水が含まれていることは、誰もが知るところですが、自由水と結合水に大別されています。

 

自由水とは、「木」が根から吸い上げた水そのものに対し、結合水とは、「木」の細胞内壁に獲り込まれている水分で文字通り「木」と結合しています。

 

自由水の量が減っても重量が変わるだけで、「木」の性質に変化をもたらしませんが、結合水が減り始めると性質に変化が起こります。収縮し、干割れが生じ始めますがそれに伴い強度が高まります。

 

木材を扱う上で、含まれる水分量を知ることは、大切なことです。通常、樹木に含まれた水の重さを細胞壁の重さで割った数値(含水率)で表します。ちなみに「モミ」は、心材89%、辺材163%です(数値は樹種別に公表されている)。

 

上記の数値は、伐採直後の含水率ですが、大気中に放置すると樹種に関係なく、11~17%まで下がります。その過程は、自由水が蒸発しきったところで30%、そこから結合水が蒸発を始め収縮を開始し、木材としての強度が高められ安定します。安定している状態の含水率を平衡含水率と言います。木材はこの状態になって初めて調湿を開始します。未乾燥材であっては「調湿作用」が起こらないと言うことです。

 

「調湿作用」の仕組みはこうです。冬場暖房している部屋をイメージしてください。

 

部屋の温度が上がると湿度は下がります(乾燥します)。

部屋の温度が下がると湿度は上がります(結露しやすくなります)。

 

この時、室内に平衡含水率に至っている木材があったとして、平衡含水率の特徴を示すと、

 

部屋の温度が上がると平衡含水率は下がります(放湿します)。

部屋の温度が下がると平衡含水率は上がります(吸湿します)。

 

木材は、乾燥すれば放湿し、結露しそうであれば吸湿してくれる・・・天然の除加湿器と言うわけです。

 

木材を使用した部屋とそうでない部屋(ビニールクロスなど)とを比較する際、一日を通して湿度の変化を見てみるとその違いはがすぐ分かります。前者は比較的安定していますが、後者では変動が激しくなります。

 

しかし、いくら木材を使ったとしても使用する木材によっても大きな違いがあることを知ってください。

 

針葉樹と広葉樹・・・針葉樹が効果大

天乾材と人乾材・・・天乾材が効果大

柾目材と板目材・・・柾目材が効果大

板目の木表と木裏・・木裏が効果大

 

当然、使用する量が重要です。「樅の木の家」では、最低必要施工面積を床面積の200%と定めています。部屋の使用目的によっては、多ければ多いほど効果があります。

 

全面モミ張りの洗面脱衣室では、化粧台の鏡が曇ることもありません(鏡が冷えていないことが条件です)。